この曲は、震災から復興に立ち上がるひと、被災された側に手を差し伸べるひとに向けて書きました。そして、寝室のベットの上で、アコースティックギターと電池で動くカシオのキーボードとギターや床や手を叩いて、自分で演奏し、自分で録音しました。
僕たちはいつだって「砂の上」のような、とても不確かな場所に居るのだと思います。それでも、今、鳴らさなければと思います。僕自身、今歌わなかったら、ミュージシャンである意味がなくなってしまう。
どうか皆さんのささやかな想いや願いや祈りや愛がそこかしこで鳴って、明るい未来への第一歩になりますように。
追伸。
曲を気に入ってくれた方、何かを感じてくれた方、出来たら被災地への義援金をお願いします。
後藤正文
ある春の午後に僕らはまだ揺れている
一切れのパンを分け合えずにいる
その夜に君は何も出来ずに途方に暮れる
愛はあるか 祈りはあるか
ある春の夜に僕らはまだ揺れている
一枚の毛布に君とくるまって
次の日の朝も何も出来ずに途方に暮れる
愛があるさ 祈りがあるさ
ほら 今 鳴らさなきゃ
闇に涙がこぼれ落ちて
僕の無力なこの声も 響き合って 砂の上
10年後に僕はどこで何をしている?
誰かと一緒に笑ってるかな
10年後の君はどこで何をしている?
愛はあるかい? 祈りはあるかい?
ほら 今 鳴らさなきゃ
闇に涙がこぼれ落ちて
君の小さな想いも 響き合って 砂の上
水たまりを飛び越えてスキップしよう
風の音に耳を立て ドキっとしよう
日当りの良い窓辺で居眠りをしよう
そんな日を思って
ほら 今こそ 鳴らさなきゃ
闇に涙がこぼれ落ちて
僕らは小さな想いも 讃え合って生きて行くんだ
確かめ合って 砂の上