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6月9日(月)
またまた海野千太です。すいません、子供の頃から「日記」が苦手な僕が、こんなページを担当したのが、間違っていたかも(涙)…でも、いよいよ明日、6月10日が「SS-707R」の情報解禁日。今週からキチンと(!?)航海日誌をつけて行きたいと思う。
とりあえず、当艦の写真班は、これまでの活動をきちんと記録しているので、またまた(ズルイ)フォトダイジェストで今日までのトピックスをご紹介。ごめんなさい!

○某月某日
庵野秀明監督が演出する「707R」オープニング映像用の音楽(ホンチャン)を収録。
ナマ楽器、ピアノとベースで、なんと曲調は渋い大人のジャズ。果たしてどんな映像が展開されるのか?
メカ・バトルものなのに、本編がジャズ・テイストで始まるのって、どうなのどうなの?
疑問、楽しみ、心配…ますます謎が深まる707であった。
録音風景1 録音風景2
録音風景3 録音風景4

○3月19日(水)〜22日(土)
ビッグサイトで開催された「東京国際アニメフェア2003」のアニプレックス・ブースで、「サブマリン707R」の特別予告編がお披露目された。
この予告編(2分40秒)を演出したのは、誰あろうあの映像トップクリエイター樋口真嗣氏(平成ガメラ3部作等で特技監督を担当)。そのハイテンポな短編映像を是非一度ご覧ください。
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◇「月刊アニメージュ7月号」(徳間書店/6月10日発売)のDVD付録に、この予告編映像が収録されています。

○ 某月某日
某レコーディング・スタジオで増尾海将と並んでいる女の子は、誰????
何しているのか? アフレコ? 歌入れ? 何、ナニ、なに…????
707Rで女の子と言えば…2707Rで女の子と言えば…1



2月4日(火)
宮武一等海佐○航海日誌に初登場の宮武一等海佐。そうま二等海佐と共に、今回の作品のメカデザインを担当している。「宮武さん、宮武さん、そんなにジュニアのコクピット細かく書き込んじゃって、細密イラストを描いてるわけじゃないんだから…お願いしますよ(涙)」(某原画マン)「いやいや、コレくらい濃いもの作らないとダメでしょ、ねえ、監督!」…毎晩毎晩、完全にヒートアップするサブマリン基地であった。

○おお!我らが707が海中の巨大クレーターに突っ込んで大ピンチだ!!どうしてこんな所にはまってしまったのか?どうやって敵の攻撃をかわすのか?ハラハラドキドキの潜水艦バトル・シーンに手に汗握ること間違いナシ!
絵コンテ1絵コンテ2



1月28日(火)
あああ…っ、気が付けば年が明けてしまった。不本意ながらこの2ヶ月近く、まったく別のミッションに拘束され、ニッチモサッチモいかない状態が続き、ようやく707に舞い戻った次第。申しわけないです。
いまから2ヶ月分バックデートして日誌を書くのもドーカと思うので、この間の航海内容を、フォトダイジェストで報告。

○旭川基地で鋭意制作中の3D・CGの確認作業。小澤提督立ち会いのもと、細部に修正が加えられた。707、ジュニア、UXがタテ・ヨコ・ナナメ…グルグル動く。面白い!もちろん、魚雷発射管、マウスキッド等々、兵装部分は全部可動。ジュニアの収納バルジがガーッと開くところなど感動ものだ。
3Dジュニア3DUX13DUX2
3DUX33D70713D7072

録音風景○都内某所で行われた、オープニングテーマ曲のデモ版収録風景。一番右側に立っているのが707音響監督の田代海将。海将の戦歴には、あの「宇宙戦艦ヤマト」「ルパン三世」も燦然と刻まれている。ここで実際の曲をお聴かせ出来ないのが残念だが、この曲に庵野海将補の演出による絵が付いて「動く!」、早く早く見てみた〜い。





旭川の秘密基地
打ち合わせ
弁当
11月23日(土):その1
小澤提督とのOVA制作打ち合わせのため、マスオ海将に同行して朝8:00時羽田発のJAS193便(A300)で旭川に飛んだ。まだ11月だというのに気温−4℃。寒い!一面の雪景色だ。
「707R」のCG部分は、ここ旭川の秘密基地(写真)で鋭意制作中。今回は「707」「707ジュニア」「UX」の3Dモデリングのチェックと、下巻の絵コンテ確認だ。小澤提督は午後2時頃の到着予定。11時からマスオ海将とCG制作チームとの下巻の制作に関する綿密な打ち合わせが行われた。「ここはこう、ズーンッときて、ガコン!、ね」「いやいや、グググッときて、ガチッ!でしょ」…なんの事かと思えば、各兵装ハッチの開口の仕方、その動作と音響イメージの打ち合わせだ。スゴイこだわり!下巻だけでもなんと600カットを越えるという密度の濃い内容に唖然呆然。ここまでこだわってこだわって…本当に予定通り完成するのだろうか??(苦笑)
1時過ぎ、ようやく昼食タイム。この雪模様の中、ようやく届けられたお弁当。そこにはしっかりと冷めきった味噌汁が…嗚呼(つづく)



打ち合わせ11月15日(金)
今日は発令所のマスオ海将、オオノギ2等海佐、両名の作戦司令書(絵コンテ)修正現場を目撃。
実は「707R・上巻」が、絵コンテの段階ですでに10分弱もオーバーしているとの事。どこかを削って尺を詰めなくてはいけないのだ。「コレじゃあ、艦長があまりにヘナチョコでしょ…」と海将(監督・左)が突っ込むと「いやいや、こう妙に人間クサイ所が速水なわけで…」とオオノギさん(脚本・右)。双方一歩も譲らない「んんんん…」(しばし沈黙の艦隊ならぬ珍黙の発令所)…と、突然奥からワダ3等海佐(演出・中央)が乱入して「はいはい、この場面、カットカット!」…で、ちゃんちゃん。30秒詰まりました。「さすがワダ海佐、キレがいい!ここカットするのが一番ね」と一件落着。どうもこの艦、海将が一番エライわけ…でも、ない? みたい。
皆でワイワイやりながら、今日も船はゆっくりと大海を進むのだ。(艦長、そろそろ機関全速にしましょうよ・天の声)


机上11月12日(火)
僕は海野千太、707号に乗る新米訓練生だ。今はSS-707の広報班に所属、自艦の宣伝活動に専念している。
11月10日、いよいよ僕らの707号は港を離れ「OVA制作」という荒波の航海に旅立った。今日から来年夏にOVAがリリースされるまでの約半年、ビデオ制作現場の舞台裏や究極の(!?)最新情報をこのノートに記録していきたいと思う。
昨日、僕が発令所で耳にした最新の情報によると、来週末あたりに、北海道某所で小澤提督とマスオ海将の最高幹部ミーティングが計画されているとの事。そこでどのような会談がもたれるのか、いまからとても楽しみだ。僕も是非そのミッションに同行して、その詳細を皆さんに紹介していきたいと思う。
とりあえず今日は真っ白な航海日誌の記念すべき1ページめ。707号の居住区にある僕の机回りをデジカメでテストショット。完全復刻版「サブマリン707」全6巻(ラポート社刊・絶版)。元気を出したいときにページをめくると、小澤提督の「おいおい、頑張れ!元気出せよ…」の声が聞こえてくる。僕の大切な愛読書。



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