制作スタッフインタビュー
ラインプロデューサー 石平信司

特撮がお好きだという話を聞きました。
 そうですね。大好きですね。『仮面ライダー』とか。『キカイダー』も大好きだったんですよ。リアルタイムじゃないですけど、『キカイダー01』はよく再放送で見てました。夕方の4時とか4時半頃から毎日特撮をやる枠があるんですよ、大阪では。実はこの業界にはいるまで石森先生の原作があることは知らなかったんです。あの頃の特撮はみんなヒーローの目が丸くてたれ目だったなあとか怪獣のデザインがどれも似てたなあとか思ってたら、どれもこれも石森先生の作品だったという…。『キカイダー』の漫画を読んだのもずいぶん後でした。
 最初は小山さん(企画協力)から『キカイダー』をアニメにしたいという話がウチにあって、それで紺野さんとふたりで話しながらこんなかんじかなあと話してたんですよ。その時の内容っていうのは今考えると滅茶苦茶で特撮版をかなり引っ張ってたんですけど、ゼロワンが一番最後に登場してキカイダーと殺し合うという(笑)…。そういう経緯もあって思い入れも特別高いですよ。
お気に入りのキャラクターは?
 ハカイダーがすごく好きなんです。バイク乗ってるし。西部劇の悪役のイメージがあったと石森先生がインタビューで言っていたような気がするんですけど。『シェーン』でジャック・パランスがやった悪役がハカイダーのもとのイメージと……まあとにかく黒いのでカッコいい、脳味噌むきだしでカッコいい、たれ目具合がイカす、口元のへのじ具合がカッコいい、という(笑)。ハカイダー大好きです。
 子供の頃特撮を見ていた頃はよく解らなかったんですけど、今改めて特撮版でビジンダーとワルダーの文通を邪魔したりしているのを見ていると「こんなセコイ奴だったかなー」とちょっとショックを受けてみたり。でも逆に身近に感じたりして、よけい好きになりました。
もともと悪役好きですか?
 そうなんですよ。ヒーローものでも別にヒーローのデザインとかあんまり気にならないタイプ。次はどんな怪人がでるとかそう言うところばっかり気になって。怪人役者とかゴジラの着ぐるみの中に入る人とか、子供の頃はそういうのになりたかったですから。
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